お勉強

天気を学ぶ:観天天気

はい。
インタープリタータケザワです。

天気について学ぶ第三弾です。

前回までに、雲のでき方。

巻積雲
天気を学ぶ:雲のできかたどもインタープリターTAKEZAWAです。これから天気について学んでいきます。まずはじめに、雲の形、雲の動き、雲の変化を知ることで天気を予想する観天天気について学びます。今回はその第一歩として「雲のできかた」について。...

そして雲の形について学んできました。

巻雲
天気を学ぶ:雲の形インタープリタータケザワです。 今日は天気について学びます。 前回、観天天気を知るためにまず雲のできかたについて学びました。今回は引き続き観点天気について知るため雲の形「十種雲形」について学んでいきます。...

今回はその雲の形や雲の変化を読み取り、その後の天気を予測する「観天天気」について学びます。
一般的な天気予報と比べて直近の天気、またピンポイントでの天気の変化を知るのに有効的な手法であり、登山者やレジャー・仕事問わず自然の中で活動する者にとってぜひ覚えておきたい知識になります。
ただ、その習熟には経験が必要とされるため、まずは天気図や衛星画像などの天気予報と合わせて利用する必要があります。

そこで今回は比較的簡単に天気の変化がわかるパターンをいくつか学んでいきます!

1 低気圧の接近による天気の変化

温帯低気圧と呼ばれる低気圧の多くは温暖前線寒冷前線を伴っています。
低気圧を中心として進行方向側に温暖前線、後面側に寒冷前線が伸びています。
※このあたりの用語についてはとりあえず何となくだけ頭に入れておきます。

低気圧の前にやってくるのが温暖前線。低気圧の後についてくるのが寒冷前線です。
そして低気圧が接近すると天気が崩れるというイメージを持ちます。

ここからが観天天気。

① 高層にある巻雲が巻層雲に変わっていき雲がうっすらっと増えていきます。

② 続いて白い巻層雲が分厚くなり灰色の高層雲に変化し空を覆いつくします。

③ 数時間後、暗灰色の乱層雲となり雨が降り出します。そして乱層雲よりの雨は比較的長い時間シトシト弱い雨が降り続けます。
ここまでは温暖前線を伴った低気圧が近づいてくる時の空の変化。

続いて低気圧の後面、寒冷前線が近づいてくると、暖気に覆われていたところに寒気がはいってくることで上昇気流が発生

④ 積雲・積乱雲といった対流雲が現れ天気が短時間のうちに悪化、大雨や雷を伴った荒れ模様の天気になります。
⑤ その後は広く雲のない晴天域となり天気が回復します。
ただし山間部では、天気の回復が遅れたり、上空の寒気の影響により悪天候が続くこともよくあります。
油断大敵ですね。そして積乱雲が発生したら要注意。即避難。

2 強風時に出現する雲

【レンズ雲】
レンズ雲は上空に非常に強い風が吹いているときに現れ、巻積雲(ひつじ雲)・高層雲(おぼろ雲)・層積雲(いわし雲)・積雲が吹き流されて変形した、凸(とつ)レンズのような形をした雲。少しイメージしにくいですね。
山にかかっていない笠雲、コンタクトレンズみたいな形の雲のイメージです。
また、この雲が出ているときは強風だけでなく悪天の前兆ともされています。

【笠雲】
富士山などの独立峰でよくみられる雲で、上空の風が強かったり大気中の水蒸気が多いときに出現。
このような時は気圧の谷が接近しているときで天気が崩れやすい。
ただし、気圧の谷が通過したときにも現れることがあり、この場合は天気が崩れることもなく消滅。もっとも上空の風は強い状態。
笠雲イコール天気が崩れるとは限らないということですね。
むしろ上空、標高が高いところでは風が強いという認識を持った方がよさそうです。

【吊るし雲】
強い風が山脈などにぶつかり波を打つ現象を山岳波とよび、その波頭にできる雲が吊るし雲。
レンズ雲や笠雲より分厚くUFOのような形をした雲。長時間にわたり同じところに浮かぶ傾向がある。
この雲が現れているときも上空に強い風が吹いており、風上側の山では強い風が山にぶつかった影響で暴風雨になりやすいので注意が必要。

3 そのほかの特徴的な雲

【波状雲】
大気中の波が雲に伝わることにより生じる波状の雲。積乱雲と乱層雲を除いた雲に現れる。
巻積雲に生じた波状雲は「水まさ雲」と呼ばれ雨の兆しとして知られているが、高積雲・層積雲が波状に広がった場合にも高い確率で悪天になることが多い。

【彩雲】
巻積雲が緑や赤・黄色に輝く美しい雲は「彩雲(さいうん)」と呼ばれ、見た人には幸運が訪れるというラッキー雲。
また翌日は好天に恵まれる。

天気に関することわざや昔からの言い伝え

「夕焼けが見れた翌日は晴天」
太陽が沈む様子がよく見えるほど西の空に雲が少ないという事から晴れるといわれるが、太陽の沈む位置に雲はなくとも、上空に雲が広がっていれば天気が下り坂になる場合もあり、必ずしも晴れるとはかぎりません。

「遠くの山が良く見えると明日も晴れる」
空気中の水蒸気が少ないと遠くの景色が見通せます。大気の状態が安定しているということを考えると晴れる可能性が高いですね。

「星がチラチラゆらめいたり、瞬くとと雨」
星が瞬いてみえるのは、暖かい空気と冷たい空気など性質の異なる空気層を光が通過することで屈折して見えること。また上空の風が強いことが理由とされています。
いずれも大気が不安定で低気圧が接近している時にみられるようです。
そういう意味では正しいですね。

「遠くの音が良く聞こえると雨」
湿度が高くなると空気は音を吸収しにくくなるため、音が遠くへ届きやすい。また上空に暖かい空気があると音が地上に跳ね返りやすくなるため遠くの音が聞こえやすい。
温暖前線を伴った低気圧が近づくとこのような現象が起こるようです。この言い伝えもだいたい正しいですね。

「霜柱が立つ日は晴れる」
高気圧に覆われ放射冷却が進むと地表が冷え込み霜柱が立つことから、これも確かに晴天サインです。

「山が近くに見えると雨」
遠くの山が良く見えるとは反対に、空気中の水蒸気の量が多かったり大気の乱れがあると、太陽光の乱反射や散乱によって、あたりが白っぽく映り遠くのものが見えにくくなります。その結果、目の錯覚も伴ってすぐ見える距離にある山はより近くに見えるようです。

「朝焼けは雨」
こちらも夕焼けと同じく必ずしもこの通りになるわけではなく、東の空の薄い雲が染まるのみで、上空に青空が広がっていれば晴天。朝焼けが黒っぽく頭上に雲が広がっていれば天気が崩れることを意味します。このあたりは何となく感覚的にわかりますね。

以上、観天天気について、そのさわりの部分を見てきました。

もっと深くそして実用的に観天天気を利用するならば更なる気象に関する知識とフィールドでの経験が必要になってくることと思います。
今回はまずその第一歩の学びでした。

引き続き天気について学んでいきます。

参考資料

ABOUT ME
インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ