我が家では、春を迎えて暖かくなってくると鳥のさえずりで目を覚ます事が増えてきます。まさに鳥の目覚ましですね。
ウグイスなんかは風流があって特に良いです。一方で、ヒヨドリなんかはけたたましい。その他にもシジュウカラなどのカラ類お馴染みのツピーツピーといったさえずりもよく聞かれます。
そんな鳥の目覚ましでも、よく響くそして長めにさえずる鳥の声も聞かれます。
運良く姿を見つけたその姿は少しずんぐりしいて小さい。
とにかく色々なバリエーションで早口でまくしたてるように鳴きます。
さて、その主は、、、、、、
「ミソサザイ」と呼ばれる鳥さんです。
ミソサザイ
ミソサザイ画像【写真AC】Toshi 1957さんより。
日本に生息する鳥で最も小さい鳥でいて、その身体のサイズに似合わない大きな声そして早口でさえずります。
平地から山地の林、沢沿いや深山などの薄暗い場所を好み、倒木や茂みなど地表付近を飛び跳ねながら昆虫類やクモをエサとし、一夫多妻で繁殖します。オスが崖や倒木など複数の場所に巣を作り、盛んにさえずりながらメスを誘います。
ということもあって春になると森のあちこちで彼らの一世一代をかけたさえずりが聞かれるのです。
そしてミソサザイは神話や童話などにも度々登場しドイツの民話であるグリム童話では、クマ率いる地上に住む動物軍団とミソサザイが率いる空に住む鳥や昆虫などの軍団が対決して見事に勝利するエピソードなどもあり、「鳥の王」の称号を持っています。
分類:スズメ目ミソサザイ科 大きさ:約11cm
分布・季節:北海道~九州で留鳥
生活環境:平地~山地の林・渓流
鳴き声:(さえずり)チルチルリー、ピャピャ、チリチリツィツィなど色々。
(地鳴き)チャチャチャ
キクイタダキ
続いて、ミソサザイと同じく日本最小の鳥として知られ、黄色い頭が特徴のキクイタダキ。
頭頂部に黄色い菊をつけているように見える事からその名がつけられ、王冠をかぶっているように見えることから学名は、ラテン語で小さな王を意味するregulus。
ミソサザイと同じく鳥の王と呼ばれます。
生息地は主にマツやヒノキなどの針葉樹林で、昆虫類やクモ類を食べ、時には停空飛行(ホバリング)しながら枝先の虫を採食することもあります。営巣は針葉樹の枝先にクモの糸などを利用してお椀型の巣を吊しハンモックように作るのも特徴です。
分類:スズメ目キクイタダキ科 大きさ:約11cm
分布・季節:留鳥または漂鳥
生活環境:山地~高山の針葉樹、林
鳴き声:(さえずり)ツチツチツチ、ツリリリリ
(地鳴き)チィチィ
鳥さん豆知識
停空飛行(ホバリング)・・・翼を小刻みかつ高速に羽ばたかせながら尾羽でバランスをとりつつ、空中に留まる停止飛行。