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天気を学ぶ:台風の進路予想

天気を学ぶ。前回に引き続き今回も台風について学んでいきます。
今回は「台風の進路」についてです。

台風
天気を学ぶ:台風天気を学ぶシリーズ「台風」 梅雨が明けると、いよいよ本格的な暑さを伴う夏が始まります。この時期の天候で気をつけなければならないのが雷、そして台風の到来です。 台風は熱帯低気圧の一種で、多くの積乱雲が集まって渦を作ったものです。そして、中心付近の最大風速が秒速17m以上になると台風と呼ばれるようになります。...

台風の進路は気象庁の発表する台風進路予想図で確認する事ができます。

台風

進路予想図では、×印が最新の台風の中心位置を表し、そこらから日付や時間ごとに予報円と呼ばれる台風の範囲が表示されます。そして予報円のほかに、暴風域、強風域、暴風警戒域が記されます。
この時に表示される風速は10分間の平均値である平均風速が一般的には使われているため、瞬間的にははるかに強い風が吹く恐れがあります。
そして3秒間の平均風速を瞬間風速と呼び、この最大値が最大瞬間風速になります。
最大瞬間風速は、陸上では平均風速の1.5倍〜2倍程度大きくなることが普通です。
つまり、暴風域の平均風速は25m/s以上なため、瞬間的には40m/s以上の風が吹くこともあるということになります。
これは大木やテントが倒壊したり人が横倒しになったり飛ばされたりする強さであり、山の稜線などにいる時は自殺行為となるため、速やかに安全なところまで下山しなければなりません。

暴風域
平均風速で25m以上の風が吹いていると考えられる範囲。山の稜線では行動不能に陥るほどの風で、瞬間的にはこの1.5倍程度の風が吹くこともあります。

強風域
平均風速で15m以上の風が吹いていると考えられる範囲。山の稜線では行動が困難となるため、すぐに下山を開始する必要があります。

予報円
予想時刻に台風の中心が、70%の確率で到達が予想される範囲。(点線の円)

暴風警戒域
台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域となる恐れがある範囲。

日本付近における台風は8〜9月にかけて上陸することが多くなっていきますが、これには太平洋高気圧と偏西風が大きく影響しています。
太平洋高気圧の影響が強い時期は、台風はこれを避け中国大陸や朝鮮半島へ進むことが多くなります。そしてこの太平洋高気圧の勢力の強弱により日本列島に近付いたり離れたりします。またこの時期は偏西風が日本列島のはるか北側を流れているため、台風を流す上空の風が弱く進行速度が遅いのが特徴です。

9月に入ると太平洋高気圧の勢力が次第に後退し、台風はその縁を回り込むように進み日本列島に接近しやすくなります。
また、台風を発生・発達させるエネルギー源は熱と水蒸気であり、海水温の高い熱帯の海域で発達した台風は、海水温が熱帯よりも低い日本付近まで北上すると次第にその勢力が衰えますが、日本付近の海水温が最も高くなるのは9月。
このため秋の台風は強い勢力を維持しながら接近することが多くなります。

そしてこの時期には、偏西風が次第に日本列島付近まで南下する事で、台風がその影響により日本付近に近づくと進路を東よりに変え急速に速度を上げることがあります。
北日本に接近するころには時速50〜70kmに達することもあるため、台風から離れていても油断できなくなります。

とにかく台風が発生したら予想進路を確認し登山やアウトドアの予定を立てている場合は日程を変更するのが一番です。
進路がそれたり消滅したりする場合もありますが、まずは日程変更を念頭に台風の状況を随時確認しておきましょう。

参考資料

ABOUT ME
インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ