山の天気は変わりやすいとよく言いますが、同様に春の天気も「春に三日の晴れなし」とのことわざがあるとおり天気の変わりやすい季節となります。
春一番、春の嵐という言葉も聞かれます。
春は寒い冬が終わりを告げ気温が上がり、花が咲き始め鳥達のさえずりが頻繁に聞かれるようになり、新たな一年の到来を感じる季節でもあります。
冬の間は、山に行く事を控えていた人も春の訪れとともに登山を再開することも少なくないかと思います。
そんな待ち侘びた春山シーズンですが天気による事故が多い季節でもあります。
春山の天気の特徴は?またどのような事故が起こりうるのか?今回以降学んでいきたいと思います。
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ちなみに春山の具体的な時期としては3月~5月と定義します。
まず、この季節の気象の特徴ですが
冬であれば、、、
冬型の気圧配置(西高東低)→移動性高気圧に覆われる→温帯低気圧が通過→ふたたび冬型に。
という比較的パターン化された気象の変化になりますが、春になるともっと複雑な変化になっていきます。
春の時期になるといわゆる「冬型」は長く続かなくなり、移動性高気圧そして温帯低気圧が交互に通過するようになります。
そして時折強い寒気が南下することで一時的に冬型となり山々は荒れた天気に豹変します。
また、3月~4月上旬にかけては日本の南岸沿いに前線が停滞する事で起こる菜種梅雨と呼ばれる 梅雨時のような雨、そして時には雪が降り続くことがあります。
菜種梅雨・・・菜の花が咲くころに発生する梅雨時のような長雨
その一方で、4月下旬から5月上旬にあたるGW時期には帯状高気圧と呼ばれる高気圧が東と西に帯のように連なる気圧配置となることで好天に恵まれたり、
移動性高気圧が日本の東海上で勢力を強めることで冬型とは真逆の気圧配置である東西低高型とも呼べる気圧配置が出現することがあります。この気圧配置では全国的に南または南東よりの風が吹き、日本海側の低山では晴天となり、太平洋側では低山ほど霧に覆われやすくなるようです。
と、冬の気象とは一転、春の気象の特徴として様々な気圧配置が出現するという事を知っておく必要があります。
春の代表的な気圧配置6パターン
※ 猪熊隆之氏著「山岳気象大全」より
① 移動性高気圧→日本海側低気圧→冬型の気圧配置→移動性高気圧
※ 移動性高気圧は、偏西風の影響により通過する高気圧で、春そして秋によく現れます。
② 移動性高気圧→南岸低気圧→冬型の気圧配置→移動性高気圧
③ 移動性高気圧→二つ玉低気圧→冬型の気圧配置→移動性高気圧
※ 南岸低気圧そして二つ玉低気圧と呼ばれる温帯低気圧は春山の気象において主役ともいえる低気圧です。
④ 温帯低気圧→北高型の気圧配置
※北高型・・・自分がいる位置より北側に高気圧、南側に低気圧や前線があらわれる気圧配置で春の季節には「菜種梅雨」に。
⑤ 温帯低気圧→冬型の気圧配置→南高北東方の気圧配置(いわゆる夏型)
⑥ 帯状高気圧
上記6パターンの気圧配置のうち、④のパターンは梅雨の時期によくみられるパターン、⑤は夏によくみられるパターンとなります。
次回以降は④と⑤のパターン以外の春山の天気についてより深く学んでいきます!!
参考資料