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天気を学ぶシリーズ:低気圧と前線

天気を学ぶシリーズ、今回は低気圧と前線の種類について学んでいきます。

天気を学ぶ:高気圧と気団の種類前回は高気圧とは?低気圧とは?をテーマに天気について学びました。今回はそれに引き続き、高気圧の種類そして気団について学んでいきます。高気圧というと低気圧と違い晴天をもたらしてくれるイメージですが、実際は必ずしもそうではなく梅雨や大雪、台風など荒れた天気をもたらす要因になりうるという事を覚えておく必要があります。...

低気圧には三つの種類があります。
冷たい空気(寒気)と暖かい空気(暖気)からなる温帯低気圧。
暖かい空気(暖気)からなる熱帯低気圧。
そして冷たい空気(寒気)からなる寒冷低気圧です。

また、温帯低気圧は通過するコースによって日本海を進む日本海低気圧、日本の南海上または南岸を進む南岸低気圧、日本海と南岸両方を低気圧が進むと二つ玉低気圧と呼ばれ分類されます。いずれの低気圧も進路と発達の度合いにより天候は大きく変わっていきます。



低気圧の種類と性質

「温帯低気圧」
偏西風が蛇行することによって発生します。その進行方面に暖気、後面に寒気を伴います。高緯度側からの寒気及び低緯度側のからの暖気がそれぞれ強まった時に発達し、山で大荒れの天気をもたらします。
温暖前線と寒冷前線を伴うのが特徴です。

「熱帯低気圧」
暖かい海上で発生する低気圧。台風もこの低気圧に属します。熱と水蒸気が発生源で、寒気と暖気がぶつかりあう温帯低気圧とは異なり暖気のみからなる。前線は持ちません。

「寒冷低気圧」
地球温暖化に伴い近年、発生数が増加している低気圧。寒気のみからなるのが特徴です。特に上層に強い寒気を持ち低気圧の南東側を中心に激しい気象現象をもたらす。前線を持たず、動きが遅く長時間、悪天候をもたらすことがあります。



前線の種類

前線は性質の異なる二つの空気がぶつかり合う境界に発生します。つまり、暖かい空気と冷たい空気、あるいは乾燥した空気と湿った空気がぶつかり合うところです。

前線には4つの種類があります。

温暖前線
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温帯低気圧の進行方面(多くは南東または東側)に延びる前線、寒気があるところに暖気が流入して発生、暖気の勢いが強く寒気の上を緩やかに滑昇します。そのため温暖前線により発生する雲は広範囲に広がり前線に近いところほど降水量は多くなりますが、強い雨はあまり降りません。一方前線の通過速度も遅いため弱い雨が長く続きます
温暖前線のマークは半円の先端に向かって暖気が進んでいることを表しています。

寒冷前線
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温帯低気圧の進行後面(多くは南西方面)に延びる前線、暖気があるところに寒気が潜り込んで発生、暖気が急激に持ち上げられ、強い上昇気流が起こり積乱雲が発生します。このため寒冷前線付近では強い雨が降り雷が発生することもあります。雲の範囲はそれほど広くなく通過速度も速いため短時間で雨が止み天気が回復していきます。
寒冷前線のマークは逆三角形の先端に向かって寒気が進んでいることを表しています。

閉塞前線
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一般的に寒冷前線は温暖前線より進行が速く、やがて寒冷前線は温暖前線に追いつきます。この追いついた状態の前線を閉塞前線と呼びます。閉塞前線が発生する段階になると低気圧は衰退に向かい、まもなく消滅していきます。
寒冷型と温暖型の二つに分類されます。

停滞前線
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二つの気団の勢力が拮抗しているときに形成され長時間停滞する前線。前線の南側に暖かく湿った空気が入ると、大気が不安定になり積乱雲が発生し大雨をもたらすことがあります。
また、暖気と寒気の力関係により前線が南北に移動するため、天気の予測が難しくなります
代表的なものは梅雨前線や秋雨前線。

低気圧・前線はいずれも天気が崩れるサインです。天気予報を見るときは天気図で低気圧の位置、低気圧が進む方向、前線については確認しておく必要があります。

参考資料

 



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富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ