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天気を学ぶ:高気圧と気団の種類

前回は高気圧とは?低気圧とは?をテーマに天気について学びました。

天気図
天気を学ぶ:高気圧と低気圧天気予報で度々聞かれる言葉「高気圧」と「低気圧」。 高気圧に覆われると晴れる。低気圧が近づいてくると天気が崩れる。というのもよく聞かれます ではなぜ高気圧に覆われると晴れるのか?低気圧では雨が降りやすくなるのか? そもそも高気圧って何?低気圧って何?をテーマに今回は学んでいきます。...

今回はそれに引き続き、高気圧の種類そして気団について学んでいきます。

まずは高気圧の種類について。
高気圧には大きく分けて4つの種類があります。

温暖高気圧
その名の通り暖かい高気圧。
大気の上層にまで及ぶ勢力の強い高気圧で、代表的なものとしては日本を覆う暑い夏をつくりだす「太平洋高気圧」(アイキャッチ画像、東海上に停滞する高気圧)があります。
暖かく湿った性質を持ち、動きが遅く停滞することの多い高気圧です。

寒冷低気圧
地表付近が冷えることでつくられる冷たい高気圧。大気の下層にのみ存在するため、地上天気図では明瞭ですが、高層天気図(一般的には850hP以上、海抜高度約1300~1600m付近以上の天気図)では現れません。
代表的なものは冬型の気圧配置において日本海側に大雪を降らせる「シベリア高気圧」冷たく乾燥した性質を持ち動きが遅く停滞することが多いです。

移動性高気圧
移動する高気圧、偏西風が蛇行することによって発生します。
中国大陸にある時は乾燥してますが、日本付近を通過し東海上へ抜けると次第に暖かく湿った性質を持つようになります。

切離高気圧(せつりこうきあつ)またはブロッキング高気圧
偏西風の蛇行が大きくなり、流れから切り離されることによって形成される高気圧。日本に梅雨をもたらす要因の一つになる「オホーツク海高気圧」が代表例。
発生する場所により性質が異なり大陸で発生するときは乾燥した性質となり、海上で発生するときは湿った性質を持ち、動きが遅く長期間その周辺の気象に影響を及ぼします。



どの高気圧でも中心付近は天気が良く、その周辺では高気圧の種類により崩れることがあります。乾燥した高気圧に覆われると広い範囲で晴れますが、湿った性質の高気圧から吹き出す風は、山にぶつかって上昇するため雲を発生させます。
 また寒冷高気圧のような冷たく乾燥した高気圧から噴き出す風が暖かい海上を通過すると、同じく雲が発生します。これが風に運ばれ山にぶつかると雲が発達し、風上側の地域や山頂付近で雨や雪を降らせる要因になります。

以上の4種類の高気圧のうち移動性高気圧以外は動きが遅く停滞する傾向にあります。

これらの高気圧は同じ場所に長期間停滞することでその地域特有の性質を持つようになります。そしてこのような空気の性質(空気の塊)を気団と呼びます。

日本付近に影響を及ぼす気団は5つ。

冬を中心に秋から春にかけて日本付近に影響を及ぼすのがシベリア気団、ここで発生する高気圧はシベリア高気圧。

春・秋になると日本付近を移動性高気圧が通過することが多くなりますが、これは揚子江気団で発生する移動性高気圧です。温暖で乾燥した性質を持ち、日本列島を通過して東海上へ抜けると次第に湿った性質を持つようになります。

夏を中心に日本付近に影響を及ぼすのが小笠原気団、ここで発生する高気圧は太平洋高気圧と呼ばれ夏になると日本を覆います。暖かく湿った性質をもつため、日本に蒸し暑さをもたらします。

オホーツク海上に発生し日本に冷害をもたらす寒冷で湿潤な気団はオホーツク気団と呼ばれ寒帯海洋性気団に属します、ここで発生する高気圧はオホーツク高気圧。

その他、高温で湿潤な性質の赤道気団があります。普段は赤道ちかくの低緯度地域にあり、台風の北上とともに日本に影響を及ぼします。

以上、高気圧の種類と気団について見てきました。

高気圧というと低気圧と違い晴天をもたらしてくれるイメージでしたが、実際は必ずしもそうではなく梅雨や大雪、台風など荒れた天気をもたらす要因になりうるという事を覚えておく必要があります。

参考資料



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富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ