お勉強

日本の哺乳類を学ぶ:トガリネズミの仲間

オオアシトガリネズミ

前回、日本に住む小型哺乳類よりトカリネズミ目について学びました。
今回はそのトガリネズミ目に属するトガリネズミ科トガリネズミ属の仲間たちについて学んでいきます。

日本の哺乳類を学ぶ:トガリネズミ目日本に住む小型の哺乳類について学んでいきます。 小型の哺乳類は、モグラ類やネズミ類、コウモリ類、ヤマネなどが日本に生息しており、全哺乳類の約70%を占めています。 その中より今回は「トガリネズミ目」かつては食虫目と呼ばれていた種類の哺乳類について学びます。...

トガリネズミはその名のとおり、尖った鼻先を持つ小型の哺乳類です。姿はネズミのようですがモグラの仲間で、落ち葉の中や地面の隙間に頭を突っ込んで食べものを探します。

トガリネズミ類は体が小さく、最も大きいオオアシトガリネズミでも20g程度、最小のトウキョウトガリネズミは2g程度しかありません。
基礎代謝が高く、活発に動き回るためすぐにエネルギー不足となり、一日中食べることに時間を費やしています。一日の摂食量は体重の2倍にもなります。

オオアシトガリネズミは、日本では北海道に生息し、前肢が大きく、地面を掘るのに適した形態をしており、主に地中にすみ、ミミズを食べます。他のトガリネズミは地表面にいるクモの幼虫やアリを食べるため、同じ地域にいても異なる食性となり争うことなく共存して生息しています。
ミミズが大好物ですが、自分の体ほどもあるミミズも頭から丸のみします。そして、厳格なナワバリを持つことで餌や生活の場所を確保し、冬の間の餌不足に備えます。

またトガリネズミの仲間はわき腹に臭線があり激しく臭いを出すことで身を守っています。そのため捕食者は少なく、わずかに積雪期、キタキツネが餌にするのみともいわれてましたが、実際はフクロウやイタチ科の哺乳類も捕食するようです。
ただ、キタキツネや野猫は春から秋にかけてトガリネズミを捕らえて、殺すが食べずに山道へ捨てるという残酷な習性があります。
この時期は餌が豊富なため食べないのでしょうが、トガリネズミの姿を見たら本能的に襲ってしまうということでしょうか。

その他のトガリネズミも、ほとんどがモグラのいない北海道に分布していますが、一部、本州の針葉樹林帯から高山帯にすむアズミトガリネズミや佐渡島のサドトガリネズミ、四国にすむシコクトガリネズミなどが生息しているようですが生態はまだはっきりとはわかっておりません。
いずれにしても本州においては生息数も少なくほぼ見かけることのない本種ですが、比較的高山に生息することが多いようです。

「オオアシトガリネズミ」
分布 :北海道本島、利尻島、礼文島など
大きさ:頭胴長54mm〜97mm 、尾長40mm程度 後ろ足長12.4mm〜15.5mm
体重 6.0〜19.3g
特徴:日本のトガリネズミ類で最大。他のトガリネズミに比べて前足が大きく、尾は比較的短い。夏毛は背面が暗褐色で腹面はやや淡色。冬毛は暗色が強くなります。
生態:北海道の環境に適応し、特に草原に多く分布。ミミズの他、小型の昆虫やジムカデも食すがミミズの割合が大きい。メスは4月〜10月に3〜7の子を産みます。
寿命は最長18ヶ月程度。メスの方がやや長命。

アイキャッチ画像(オオアシトガリネズミ):出典:ウィキメディア・コモンズ File:Sorex unguiculatus by OpenCage.jpg

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インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ