お勉強

天気を学ぶ:高気圧と低気圧

天気図

天気予報で度々聞かれる言葉「高気圧」と「低気圧」

高気圧に覆われると晴れる。低気圧が近づいてくると天気が崩れる。
というのもよく聞かれます

ではなぜ高気圧に覆われると晴れるのか?低気圧では雨が降りやすくなるのか?
そもそも高気圧って何?低気圧って何?をテーマに今回は学んでいきます。

山の天気は変わりやすい??高度と気温と風前回まで山の天気が変わりやすい3要素として「上昇気流」「大気の不安定度」「水蒸気の量」について学んてきました。 今回はさらに、高度と気温、風との関係について学んでいきます。 まずは山における気温について 私達が暮らす対流圏と呼ばれる層においては標高が上がることに気温が下がります。その割合は1km高度が上がる毎におよそ6℃気温下がると言われています。 つまり、...

まずは気圧について。
気圧とは空気の圧力のことです。
周囲より気圧が低いところは低気圧、周囲より気圧が高いところは高気圧と呼ばれます。
この圧力は空気の量とも言い換えられます。
標高が高くなると空気が薄くなるという表現がされます。これはイコール気圧が低いということです。
一定の空間において空気の量が少なくなることで空気の圧力が低下し気圧は低くなります。
気圧が高いはその逆の状態です。

そしてこの気圧の高低には空気の温度が大きくかかわっています。

空気の温度が周囲より高い空間では空気は膨張し密度が低くなります。
また、その反対に周囲と比べて温度の低い空気は収縮し密度が高くなります。

つまり温度が高くなると空気は分散することで密度が低下し軽くなり、温度が低下すると空気が集中して密度が高くなり重くなるという事です。

高気圧は、地面付近の空気が周囲より冷えたところで発生します。前述したとおり空気は温度が低下すると重くなります。

重くなって冷えた空気は下降していき(下降気流)地面付近に溜まっていきます。その結果周囲より気圧が高くなり(空気が多くなり)高気圧になります。
溜まった空気は風として外に吹き出していきます。そして空気が下降することで雲が消え晴れ間が広がっていくのです。

私たちのいる日本、北半球では高気圧は中心から外へ時計回りに空気を吹き出します。
このため、高気圧の北側の場所では南西の風が、東側では北西の風、南側では北東の風、西側では南東の風が吹きやすくなります。
今度天気図を見たとき、高気圧の中心と自分のいる場所を確認して風向きを予想してみてください。

また高気圧の中心ほど天気が良く、周辺に行くほど悪くなります。

そして高気圧が通る場所やその地域の地理的特性において天気も変化していきます。
例えば高気圧からの風が海側から吹き付ける山やその風上側の地域では雲が発生しやすく天気が崩れやすくなります。
日本海側の山では高気圧が西側にあり等圧線の間隔が狭い時、南アルプスや富士山南麓などでは高気圧が南側にあり等圧線の間隔が狭い時などにその傾向が大きくなります。
そしてその逆の位置に高気圧がある場合には雲一つない晴天に恵まれることが多くなります。

低気圧は周囲と比べて温度が高くなったところで発生します。暖かくなった空気は膨張することで軽くなり上昇します(上昇気流)。空気が上昇すると地表付近の空気が少なくなり低気圧となります。
そして少なくなった空気を補うため周囲より空気が集まります。集まってきた空気は行き場を失い再び上昇気流となります。
こうして上昇気流が強められることで雲が発生し雨が降りやすくなります。これが低気圧の中心で雨が降りやすくなる理由です。

低気圧は中心に向かって周囲より反時計周りに空気が吹き込みます。
そのため高気圧とは反対に風が吹きます。
低気圧も高気圧も偏西風の影響により西から東へ移動します。
その際、低気圧が北側を通るときには南東の風→南風 中心近くでは南西の風が吹き、通過の際は西風→北西の風と時計回りに変化します。
南側を通る場合は南東の風→東風 中心近くで北東の風が吹き、通過時は北風→北西の風と反時計回りに変化します。

低気圧の通過による風向の変化を知っておくと登山をしているときなどで天気が確認できない場合もおおまかな低気圧の位置が確認できます。

そして地域の特性により天気も変化し、太平洋側では低気圧の東側に位置するとき(南東の風)雨量が多くなり、日本海側では低気圧の西側(北西の風)に位置したとき多くなる傾向があります。

台風も低気圧の一種のため同じ風向きの変化をしますが、台風の場合西から東へ移動するだけでなく南から北へ北上する進路をとる場合があります。
その場合、台風が西側にある時には東風→南東の風→南風→南西の風→西風と時計回りに変化。
東側にある場合は東風→北東の風→北風→北西の風→西風と反時計回りに変化します。

低気圧や台風が西から東へ移動する際、南北どちらの進路でも近づいてくる時は南東の風通過するときは北西の風となり、台風が北上する場合、東西どちらの進路でも近づいてくる時は東風、通過するときは西風におおむねなるということです。

以上の特徴を知っておけば、風向きの変化で低気圧が近づいてきたのか低気圧が通過したのかある程度予測することができます。

ちなみに気圧が高いか低いかは周囲の気圧との相対的なもので、何ヘクトパスカルが高気圧と低気圧の分かれ目というわけではありません。
それゆえ、1000hpa(ヘクトパスカル)以上が高気圧であるとか、1気圧(約1013hpa)より低ければ低気圧というわけではないのです
あくまで周囲と比べて気圧が高い場合が高気圧、低い場合は低気圧になります。

参考資料

ABOUT ME
インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ