2022年も残すところあと僅か。富士山の麓でも雪が積もる時期となりました。
今回は山梨県側の富士山の麓、富士五湖の一つ精進湖より積雪もある登山道を進み三方分山そしてパノラマ台を縦走してきました。
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パノラマ台は富士山そして青木ヶ原樹海がよく見える高台(標高1300m)として知られ登山口から1時間ちょっとで行くことができます。一方、三方分山はかつて甲斐国と駿河国を繋ぐ街道であった中道往還の女坂峠から稜線を西へ45分ほど進んだ先にあるピーク、標高1422mで精進湖周辺の山では最も高い山になります。
コースとしては他手合浜(たてごうはま)駐車場からスタート。
無料の駐車場でバス停もありトイレも湖の浜の方にあります。
車道を進み集落のある中道往還から女坂峠を登ります。
この集落は廃れた感じがありますが、実際、昭和41年西湖の集落で大規模な土砂崩れが原因で多くの方が亡くなった災害があったため、同じような地形のこの集落でもその危機があるという事で対岸の樹海内(精進湖民宿村)に移転したようです。
さてこの旧集落ともいうべき道を進み女坂峠へ登るわけですが、沢筋の道を登りることになるので落石や浮き石に注意して登っていきます。1時間ほどで到着。
女坂峠(おんなざかとうげ)、正式には阿難峠というようです。
阿難とは釈迦の弟子の名が由来でしょうかね。
女坂の名は、かつて身重の女性がこの道中で出産しその後母子ともに亡くなり、そこで埋葬され供養のために建てられた石地蔵の名が女石と付けられたことがその由来言われています。甲府から精進までの道は車でも険しさを感じるわけですから、相当な難所であった事が想像できます。
女坂峠から三方分山そしてパノラマ台は終始稜線歩き、東に富士山・西に南アルプスが望めます。ただ今回富士山側は雲に覆われ全く見えず、南アルプスは枝越しにはなりますが概ね見えていました。
女坂峠1205m三方分山1422mパノラマ台1300m。最高峰の三方分山からいくつかの小ピークを越えながらパノラマ台を目指します。
三方分山の名は三つの地域の分岐を意味し、頂上からはかつての村、八坂・古関・精進へ続く道の境界という事に由来します。現在でいえば身延町・甲府市・富士河口湖町となります。
パノラマ台はその名の通り頂上というより広くなったところの高台。遮るものがない眼前には青木ヶ原樹海、富士山の大パノラマが広がっています。今回は雲が多めで今ひとつの眺望でしたが、雲が剥がれて富士山の一部分が見えただけでもその巨大さがよくわかります。パノラマ台だけであれば1時間かからず登れるので天気の良い日に写真だけでも撮りに行こうと思います。
登山データ
三方分山・パノラマ台縦走。
標準コースタイム約5時間。行程距離8.3km。