お勉強

日本の哺乳類を学ぶ:翼手目(コウモリの仲間)

哺乳類で唯一空を飛ぶことができるのはコウモリの仲間です。
コウモリ類は、手が翼になっているという意味から翼手目(コウモリ目)に分類され、日本にはおよそ30種が生息しており日本に生息する哺乳類の約3分の1を占めています。

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コウモリは空中に進出することで競争相手を減らしその移動力によって分布を拡大させてきました。
また、エコロケーションとよばれる音波の反響により周囲の状況を把握する能力によって闇夜の森や光の届かない洞窟でも不自由なく生活することができます。

コウモリ類は大きく分けると2種類に大別されます。
大翼手目のオオコウモリ類小翼手目の小型のコウモリ類

オオコウモリの仲間はコウモリ類では最も原始的で、大きな目を持ち有視界飛行をします。まだ薄明かりの時間帯から、餌である果実を求めて飛び立ちます。
一方、オオコウモリ類より進化した種である小型のコウモリらはエコロケーションを行い多くの昆虫を捕食します。

コウモリ類は昼間にねぐらで休眠し、夜活発に活動します。
ほとんどのコウモリは樹洞をねぐら(樹洞性コウモリ)としますが、それ以外にも洞窟をねぐらとし天井から頭を下にしてぶら下がったまま眠るコウモリ(洞窟性コウモリ)や海岸や岩山にある岩盤の割れ目に潜り込んで休眠するヒナコウモリ、人家を住みかとする家屋性のアブラコウモリなどがいます。
また、オオコウモリ類は木にぶら下がって眠ります。

小型のコウモリの飛翔法は大きく分けて2種類あり、翼の形により変わります。

広短型の翼を持つテングコウモリやコキクガシラコウモリは、スピードは出ませんが方向転換のできる飛び方をし、時には停止飛行もします。
狭長型のユビナガコウモリは河川などの上空でスピード飛行し昆虫類を捕食します。ただスピードは出ますが小回りはききません。
その他これらの中間型の翼を持つコウモリもいます。

さらに出産にも二つの型があり、キクガシラコウモリなど天井からぶら下がったまま子を産む方法とヒナコウモリなど親指の爪で天井をつかみ頭を上にした姿勢で出産する方法があります。

冬になると餌である昆虫が不足するため食虫性のコウモリは冬眠しますが、時々目を覚まして周囲を飛び回り水分補給をします。
ちなみに種により目覚める時間に差があり、コキクガシラコウモリで約24時間に1回、アブラコウモリで約16日に1回、キクガシラコウモリで約30日に1回の割合で目を覚まします。

またコウモリ類は群れをつくりますがその規模や質も種により様々です。

例えば、、、
テングコウモリは単独で眠り、まれに2〜3頭集まることもあります。

キクガシラコウモリ・コキクガシラコウモリは数十頭から300頭近い群をつくることがあります。そして冬眠の際は身体を触れ合わない荒群をつくり、オスとメスはつねに別の群れをつくります。

ノレンコウモリとモモジロコウモリは50〜300頭の群れをつくりますが、こちらは体を触れあわせる群塊を作ります。そしてこの2種もオスとメスが分かれる傾向があります。

そのほか、ユビナガコウモリの群れは数千頭、時には数万頭もの群塊をなす場合があります。この群れではオスとメスは共存する事が多くなります。

世界のコウモリには、家族群やハーレム群をを作る種もおり、メキシコオヒキコウモリなどは数百万頭という巨大な群れを作るコウモリもいます。

コウモリ類は身近な動物とはいえませんが、物語にも登場し哺乳類唯一空を飛ぶことができる特徴もあり、いい意味でも悪い意味でもよく知られた動物です。

ただ、コウモリの生態については誤解されている部分もあるので、その辺り含めもう少し詳しく次回以降学んでいきます。

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インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ