お勉強

富士山を学ぶ:河川・湖・滝

黄瀬川

こんにちは。

インタープリタータケザワです。

今回も富士山について学んでいきます。

テーマは「富士山周辺の河川・湖・滝」

参考資料

まず富士山に河川はありません。

これは富士山が水を浸透させやすい玄武岩質の溶岩やスコリアに覆われていているため、富士山の表面には川になる程の水が残らないためです。

千福城跡からの富士山
富士山を学ぶ#4湧水ども。 インタープリタータケザワです。 今日は久しぶりに富士山の姿が見えました。 まだまだ富士山には雪がある2020年5月3日です...

そして地下に浸水した水はやがて麓で湧き水として湧出しますが、その湧出した水を源流とする川が富士山の河川といえるかもしれません。

例えば、富士山の西麓、猪之頭湧水群を源流とする芝川。同じく西麓で大沢崩れなどを潤井川。富士山本宮浅間大社内の湧玉池より湧出する湧き水を源流とする神田川
富士山から遠く離れた湧水池柿田川。山中湖を源流とする桂川
静岡県御殿場市に源流がある黄瀬川・鮎沢川など。

ただいずれも富士山のみを源流としている河川であるかは微妙なところかもしれません。潤井川や芝川は天子山地が源流でもあり、山中湖の水も富士山以外の周囲の山からの雨水や雪解け水であったりしますしね。

そして
富士五湖についてはすでに学んできたのでここでは割愛します。

富士山を学ぶ#5富士五湖どもタケザワです。 富士山を学ぶシリーズ今日は「富士五湖」 参考資料 ※年代等細かい部分は現在の通説と異なる部分があるかも...

富士五湖以外の富士山周辺の湖としては
静岡県側の「田貫湖」がよく知られていますね。
田貫湖は農業用水のために作られた人口の湖
周囲は4kmほどで朝霧高原の一角に位置します。

かつて狸沼と呼ばれていた沼を拡幅して今の田貫湖になっています。
それ以前は「長者が池」とも呼ばれていたようですが、狸が多く生息したことから「狸沼」らしいです。ほんとかな?
富士山本宮浅間大社の田貫次郎さんがこの地で隠居生活を送ったことからその名前が定着したという話もあります。
現在では自然散策やキャンプが楽しめる湖になっています。また4月と8月には富士山頂からの朝日が湖面に輝く「ダイヤモンド富士」も有名。

またこの田貫湖一帯には田貫湖岩屑なだれの影響などによる古富士泥流(水を通しにくい)が堆積しており、富士山西麓唯一の湿原と言われる「小田貫湿原」が田貫湖の北側で見られます。

その他富士山周辺の湖としては、富士八海と呼ばれ、かつて富士講らの巡礼地であった湖、明見湖・四尾連湖も数えれらますね。

続いて富士山周辺の

「白糸の滝」

世界遺産富士山の構成資産に数えられている、富士山麓最大の滝です。

落差およそ20m、幅200m
水量は毎秒1.5トン、1日約13トン。
滝といえば通常、川から流れて落ちるものであるが、この滝は溶岩断層の隙間から富士山の地下水が湧出する珍しい滝
そしてその流れる様子が糸を垂らしたように見えることから「白糸の滝」
水温は真夏でもおよそ10度と冷たい。湧水である所以ですね。

また歴史や文化という側面では、富士講信者の巡礼地であったこと、源頼朝が巻狩の途中に立ち寄り和歌を詠んだという逸話、そして古くから絵画の題材にも選ばれています。
ちなみに巻狩というのは鹿など狩る時に、頼朝が狩をしやすいよう部下の兵士達が周囲を巻くようにして獲物を取り囲むところから巻狩と言います。
頼朝がキャンプをしたいからみんなでマキを取りに行こう!というものではないですよ。

そして白糸の滝のすぐ近く、駐車場から白糸の滝へ向かう遊歩道には「音止の滝」という白糸の滝を上回る落差25mの滝もあります。こちらは曽我兄弟の仇討ち舞台として知られる滝です。仇討ちの密談中にあまりにも水音がうるさくて怒鳴ったら不思議なことに水音が止まったことから「音止めの滝」と呼ばれるようになったそうです。それだけ滝の音がうるさいってことですかね。

その他富士山周辺の滝、富士山に関わる滝というと黄瀬川にかかる「五竜の滝」「鮎壺の滝」がありますが、約1万年前に富士山の噴火によって流れた「三島溶岩」と呼ばれる溶岩の様子を見ることができる滝です。
年々侵食が進んでいますが伊豆半島が世界ジオパークに認定されたこともあり注目されています。

以上、「富士山周辺の河川・湖・滝」について学んできましたが、
年間降水量20億トンを誇る富士山、そのほとんどの水は地下に浸透し蓄えられ表面にはほとんど残らないということ、そして富士山の溶岩がこの地域の地形に大きく影響していることを改めて知る事となりました。

ABOUT ME
インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ