登山ガイド

登山道整備:西丹沢 不老山

こんにちは。
インタープリター、タケザワです。

今回は登山道整備のお話。

先日、西丹沢にある「不老山」という山の登山道整備の仕事をしてきました。

不老山は標高928mの山で静岡県駿東郡小山町と神奈川県足柄上郡山北町の県境に位置する山です。読み方は、ふろうさん・ふろうやま・ふろうざんとあるようですが、一般的には「ふろうさん」と呼ぶようです。

よく使われるコースとしては、山北町側の山市場からスタートし頂上を目指し、また元の道を下山するコース。(歩行時間 約4時間)
または、山北町側の山市場からスタートし頂上へ行き、小山町側へ下山するコース。
(歩行時間 約4.5時間)
そして、神奈川県山中湖に東に位置する三国峠から縦走し明神峠を経由、不老山に至り山北町側または小山町側へ下山する三つの県を縦走コースも人気です。
(歩行時間 約6.5時間~7時間)



不老山の見どころとしては、6月初旬に見られるサンショウバラ、秋の時期の紅葉です。
その時期の週末には多くの登山者で賑わいます。
私が登山道整備の途中に頂上へ行った際(5/30)には、一輪だけサンショウバラが咲いていました。これからですね。

サンショウバラ一輪

また、より山を楽しみたいのであればやはり三国峠からの縦走がおすすめです。
標高1100mを超える三国峠からスタートし、天気が良ければ富士山や箱根、丹沢の山々を眺めながら尾根を歩き928mの不老山を目指すコースになります。

そして今回整備した登山道はそれらいずれのコースでもなく、不老山の北側を流れる世附(よずく)川の流域から不老山の頂上を目指す道です。

世附川

この世附川方面からの登山道は2010年の水害で登山口が現在通行止めになっているため、そのかつての登山口より東側、丹沢湖に近い位置からの新たな登山道を整備しました。

新たな整備ということで、地形図を確認しながら登山道の設定をしなければなりませんが、それは既に終了しおり、道もある程度整備されていました。
ただ、崩れやすい箇所、歩きにくい箇所、迷いやすい場所などがあるためそれらの追加整備を行いました。

歩きやすいよう木で階段を作ったり、道を掘って拡幅したり、土嚢や丸太で補強したりする土木作業です。
大変な作業ですが何もなかったところに道ができるというのは達成感もあり良いものです。
自分が作った道という事で愛着もわきますしね。

また機会があればこのような登山道整備の仕事も行っていきたいと思います。
ちなみに今回整備した登山道から不老山頂上への往復歩行時間は約3.5時間です。



あと最後に丹沢ではヤマビルに注意です!!
四日間の作業でしたが、初日は雨上がりで天気が良く湿度も高かったためか両足、数か所をヒルにやられました。。。2日目以降は登山道の整備も進み全く刺されませんでしたが、要注意ですね。
特に湿気のある日、登山道から少し外れて日陰で休もうとするとやられますので気を付けてください!!!

神奈川県ではヒル対策マニュアルも発行しているので出発前にはぜひご一読を。
ヒル対策として、ヒル用の忌避剤や食塩水などが有効です。

 

 



ABOUT ME
富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ