アイキャッチ画像:地理院地図より
はい。
インタープリタータケザワです。
今日も富士山のお勉強。
前回の「山中湖」に続いて「河口湖」を学びます。
そして参考資料はいつもの
※年代等細かい部分は現在の通説と異なる部分があるかもしれませんが基本はこちらの本を参考文献として進めていきます。ご容赦ください!
河口湖は山梨県南都留郡河口湖町に位置する富士五湖ではもっとも北部にある湖
河口湖スペック
湖面の高さ830.5m 面積5.7k㎡ 周囲の距離20.94km 最大水深14.6m
世界遺産富士山の構成資産の一つ。
富士五湖の中では湖面の高さが最も低い、そして唯一「鵜の島(うのしま)」という島を持つ。
また、富士五湖で最も観光地化された湖で周囲には多くのホテル・旅館・美術館、そして富士急ハイランドなどの観光施設が点在する。
その一方で富士山に関わる神社や由緒正しき神社も多く集まる歴史と文化の湖。
確かに多くの人が訪れる観光スポットがある一方で、ひっそりとそれでいて荘厳な場所があるのも河口湖の魅力ですね。
例えば、鵜の島は縄文から弥生にかけての土器・石器の類いが出土する遺跡の残る島。
また産屋ヶ崎(うぶやがさき)は富士山の神様として知られる木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)が出産したという伝説の残る岬。ちなみに伝説の中で木花開耶姫命は燃えさかる業火の中で3人の子を産んでいます。(それが富士山を鎮める神様としての由来)
富士山信仰の対象として、、、、
河口湖の北側に位置する「河口浅間(かわぐちあさま)神社」は世界遺産富士山の構成資産に数えられ、貞観の大噴火を鎮めるために建立されたと言われる神社
その対岸、河口湖の南側に位置する「冨士御室浅間(ふじおむろせんげん)神社」も同じく世界遺産富士山の構成資産に数えられる神社で、かつて2合目にあった社を今の地へ遷座。
芸術の源泉としては、、、、
千円札のデザインの元となった「湖畔の春」を代表作にもつ写真家岡田紅葉の美術館。
※湖畔の春の湖は本栖湖であるが、先に紹介した産屋ヶ崎での逆さ富士など河口湖でも多く撮影
河口湖から御坂みちを北上 御坂峠に立つ天下茶屋は河口湖と富士山が一望でき、作家太宰治が滞在中に短編「富岳百景」を執筆。
また、同じく作家谷崎潤一郎は河口湖湖畔 勝山にある富士ビューホテルに滞在。その滞在中の様子をモチーフにした場面を代表作の一つ「細雪」に描いている。
その他、松尾芭蕉をはじめ名だたる文人墨客・作家が河口湖を訪れ多くの碑も湖畔に点在する。
こうして河口湖についてみていくと富士五湖で最も観光地化された俗物的湖である一方、最も世界遺産富士山の構成資産にふさわしいともいえる文化的価値のある湖ともいえますね。