お勉強

富士山を学ぶ:気象観測

レーダードーム

ども。
インタープリタータケザワです。
富士山を学んでいきます。

前回は、富士山の気象について学びました。

笠雲
富士山を学ぶ:気象について今回も富士山について学んでいきます。残念ながら2020年の富士登山は禁止になってしまいましたが、富士山は気温が低く風の強い、そして天気も変わりやすいという事で登山に限らず行く際には天気の確認は必須です。そこで今回は富士山の気象に関して学んでいきます。...

今回も引き続き気象に関することを中心に学んでいきます。

富士登山は、富士宮・須走・御殿場・吉田いずれかの登山道を登ることで頂上へたどり着きます。

そして頂上へ到着!!「やったー」と達成感に浸る時間もわずか、多くの登山者はその先の富士山そして日本の最高峰、剣が峰を目指し再び歩き始めることと思います。

その最高峰である剣が峰に目をやり姿を現すのは今はその役目を終えた旧富士山測候所
かつて気象庁東京管区気象台が富士山頂剣ヶ峰に設置していた気象官署で2004年に閉鎖されて以降は富士山特別地域気象観測所となり、自動気象観測装置による気象観測を行ってる施設です。

富士山測候所とは?そもそも富士山における気象観測とは??など
富士山における気象観測の歴史を学んでいきます。

【富士山気象観測の歴史】

1880年 初めての本格的な気象観測
8月、東大の米国人物理学教授メンデルホール、田中舘愛橘らが山頂に滞在しはじめての気象観測が実施される。

1887年 須走口頂上で気象観測
9月、ドイツ人エルヴィン・クニッピングらが気象観測を実施。
クニッピングは日本で最初に天気予報を発表したとして知られる人物

府県予報
天気を学ぶ:天気予報とは?今回は天気を学ぶシリーズです。そもそも天気予報とは?そしてどのように利用するのが効果的なの?という観点から学んでいきます。最近はテレビや新聞、ラジオのみならず、インターネットサイトやスマホアプリ、YouTubeなど様々な媒体で天気の確認ができます。そして予報の精度も年々高まっているように感じます。さて、この天気予報ですが日本で始まったのが明治時代。...

1895年 定期的な夏季気象観測開始
中央気象台が久須志岳で夏季富士山頂気象観測を続ける。

同年、冬季気象観測
野中至・千代子夫妻により冬季気象観測が行われる。
観測所のなかった山頂に私設の木造観測小屋を設置し10月1日から翌春までを予定した観測が始まる。
しかし、石を積んだだけの木造小屋での低体温・高山病・食糧不足による栄養失調などから12月に観測を断念、下山。

1927年 山頂東安河原に観測小屋完成
筑波山にて気象観測所長をしていた佐藤順一が民間団体による寄付を得て観測小屋「佐藤小屋」を山頂東安河原に完成させる。
その気象観測は1931年(昭和6年)まで続いた。

1930年 佐藤順一の冬季気象観測
野中至・千代子夫妻により冬季気象観測より25年、佐藤順一が厳冬期の1月から2月にかけ脚気などに耐えながら、強力梶房吉の協力を得て山頂に滞在し観測。

1932年 「中央気象台臨時気象観測所」・通年観測開始
この年富士山頂初の公設観測所「中央気象台臨時気象観測所」が設置され通年の気象観測が始まる。

1936年 「中央気象台富士山頂観測所」として剣が峰に移転
「中央気象台富士山頂観測所」が正式名称となり、山頂剣が峰に新庁舎を建設し移転。

1950年 「富士山測候所」に昇格
終戦後、観測所から測候所に昇格し「富士山測候所」に改名

1964年 「気象レーダー」が完成
800キロメートル先まで探知可能な能力を持つ気象レーダードーム「富士山気象レーダー」が完成する。完成に至る話は、新田次郎により小説化され、その小説を題材とした映画も作られる。1965年より正式に運用開始

1977年 気象衛星「ひまわり」完成
それまで台風観測や雨量観測などの任務を担っていたが「ひまわり」完成後は台風観測の役目は徐々に減少。

1999年 富士山気象レーダー廃止
1999年11月1日 雨量観測などの役目も終え運用が終了。レーダードームは撤去され35年の歴史に幕を閉じる。

2004年 常駐の有人観測終了
富士山測候所の無人化・富士山自動気象観測装置の運用が開始され、1932年から続いた有人観測は72年に終了する。

2008年 「富士山特別地域気象観測所」へ移行
富士山測候所は、2008年10月より「富士山特別地域気象観測所」となる。

現在富士山頂で行われている気象観測は、気温・日照時間・湿度・気圧のみ
その他、NPO団体の富士山測候所を活用する会により、SO₂や地磁気・雷などのデータがモニタリングされています。

富士山の気象観測の過酷さは、小説や映像化された作品をみるとよく分かります。
よく知られたところでは富士山レーダーの建設の際、気象庁の測気課長として尽力した作家新田次郎による「富士山頂」

それを基に公開された石原裕次郎製作・主演映画富士山頂。
またこの建設のドキュメントはNHK「プロジェクトX~挑戦者たち~」の第一回テーマとしても取り上げられています。
その他、野中夫妻を映画いた作品も同じく新田次郎により「芙蓉の人」として小説化されドラマ化もされています。

NHKの過去の番組や見逃した番組はU-NEXTの「NHKオンデマンド」で視聴可能。



是非一度はご覧になってください!!

参考文献

参考サイト
NPO法人富士山測候所を活用する会

ABOUT ME
インタープリター竹沢
静岡県裾野市在住。 人と自然をつなぐインタープリターでありたい。 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ