富士山

【2025年4月最新情報】富士登山完全ガイド|入山料・規制・持ち物まとめ(4月15日現在)

【2025年4月最新情報】富士登山完全ガイド(4月15日現在)

目次

  1. はじめに
  2. 2025年富士登山の重要な変更点
  3. 登山シーズンと開山期間
  4. 登山ルート情報
  5. 入山規制と入山料について
  6. 事前登録システムについて
  7. マイカー規制とアクセス
  8. 山小屋情報と予約方法
  9. 持ち物と装備
  10. 安全対策とリスク情報
  11. まとめ

はじめに

こんにちは、登山愛好家の皆さん。2025年4月現在の富士登山に関する最新情報をお届けします。2025年は富士登山に関する規制やルールが大きく変更される年となります。本記事では、これから富士登山を計画している皆さんに向けて、最新の情報をわかりやすく解説します。

日本の象徴であり、世界文化遺産に登録されている富士山。その「美しさ」「神聖さ」を守り、安全で快適な登山環境を提供するため、2025年のシーズンから様々な新しい対策が導入されます。この記事を参考に、しっかりと準備して素晴らしい富士登山体験をお楽しみください。

2025年富士登山の重要な変更点

2025年の富士登山では、以下の重要な変更点があります:

  1. 全ルート共通での入山料導入:すべての登山ルート(吉田・富士宮・御殿場・須走)で4,000円の入山料が必須となります
  2. 夜間登山規制の強化:午後2時〜翌午前3時までの時間帯は、山小屋宿泊者以外の入山が禁止されます
  3. 事前登録システムの導入:特に静岡県側では事前登録システムが導入され、eラーニングの修了が必要となります
  4. 吉田ルートの登山者数制限:山梨県側の吉田ルートでは1日4,000人の上限が設定されます

これらの変更は、近年の過剰な混雑(オーバーツーリズム)対策、危険な弾丸登山の抑制、登山者の安全確保を目的としています。

登山シーズンと開山期間

2025年の富士登山シーズンは以下の予定です:

ルート 開山期間 備考
吉田ルート 7月1日〜9月10日 山梨県側
須走ルート 7月10日〜9月10日 静岡県側
御殿場ルート 7月10日〜9月10日 静岡県側
富士宮ルート 7月10日〜9月10日 静岡県側
山頂お鉢巡り 7月10日〜9月10日 残雪状況により変動あり

注意: 開山期間は天候や残雪の状況によって変更される場合があります。最新情報は富士登山オフィシャルサイトでご確認ください。

例年、7月中旬以降は登山者が増加し、特に週末やお盆期間は非常に混雑します。快適な登山のためには、平日や混雑の少ない時期を選ぶことをおすすめします。

登山ルート情報

富士山には主に4つの登山ルートがあり、それぞれに特徴があります。

吉田ルート(北側・山梨県)

  • 特徴: 最も人気のあるルート、山小屋が多く整備されている
  • 五合目標高: 約2,300m
  • 登頂までの所要時間: 約5〜7時間
  • 難易度: ★★☆☆☆(初心者向け)
  • 山小屋数: 多数
  • ルートカラー: 黄色

須走ルート(東側・静岡県)

  • 特徴: 森林限界を越えるまで樹林帯が広がる、景観が美しい
  • 五合目標高: 約2,000m
  • 登頂までの所要時間: 約5〜7時間
  • 難易度: ★★★☆☆
  • 山小屋数: 少なめ
  • ルートカラー: 赤色

御殿場ルート(南東側・静岡県)

  • 特徴: 最も長いルート、宝永山や宝永火口を通過する
  • 五合目標高: 約1,440m
  • 登頂までの所要時間: 約7〜10時間
  • 難易度: ★★★★☆(経験者向け)
  • 山小屋数: 少ない
  • ルートカラー: 緑色

富士宮ルート(南西側・静岡県)

  • 特徴: 最短コース、直線的なルート
  • 五合目標高: 約2,400m
  • 登頂までの所要時間: 約4〜6時間
  • 難易度: ★★☆☆☆
  • 山小屋数: 少なめ
  • ルートカラー: 青色

初心者の方は吉田ルートか富士宮ルートがおすすめです。経験を積んだ登山者で長い時間をかけて富士山の自然を楽しみたい方は御殿場ルートが適しています。

入山規制と入山料について

入山料

2025年から全ルート共通で、入山料が1人1回につき4,000円となります。この入山料は富士山の環境保全、施設整備、安全対策などに使用されます。

  • 山梨県側(吉田ルート): 4,000円(従来の通行料が値上げ)
  • 静岡県側(3ルート): 4,000円(新規導入)

※従来の富士山保全協力金(1,000円・任意)は別途協力をお願いする場合があります

夜間入山規制

全ルートで夜間の入山規制が実施されます:

  • 規制時間: 午後2時〜翌午前3時
  • 対象: 山小屋宿泊者以外の全登山者
  • 目的: 危険な弾丸登山(短時間で登頂を目指す無理な登山)の抑制

登山者数制限

  • 吉田ルート(山梨県側): 1日4,000人の上限あり
  • 静岡県側の3ルート: 現時点では人数上限の設定なし

事前登録システムについて

静岡県富士登山事前登録システム

静岡県側から登山する場合(富士宮・御殿場・須走ルート)は、以下の手順に従って登山前に事前登録が必要です:

  1. 登録開始日: 2025年5月9日〜
  2. 登録方法:
    • Webサイトからアクセス
    • 静岡県公式アプリ「静岡県FUJI NAVI」をインストール(無料)
  3. 必要な手続き:
    • 登山情報登録(登山日・氏名・山小屋宿泊の有無等)
    • 入山料の支払い(4,000円/人)
    • 事前学習(eラーニング)の修了
    • 富士山テストの合格

登録完了後、入山証(QRコード)が発行され、当日の入山時にこれを提示する必要があります。

山梨県富士山吉田ルート通行予約システム

山梨県側の吉田ルートを利用する場合:

  • 通行料4,000円の事前決済が必要
  • 通行予約システムから予約可能(任意だが推奨)
  • 富士山保全協力金(任意)の同時決済も可能

マイカー規制とアクセス

2025年夏季シーズンのマイカー規制は以下の予定です:

ルート・道路 規制期間(予定) 備考
富士スバルライン(吉田ルート) 7月上旬〜8月下旬 詳細未定
ふじあざみライン(須走ルート) 7月上旬〜9月上旬 詳細未定
富士山スカイライン(富士宮ルート) 7月10日〜9月10日 詳細未定
県道富士公園太郎坊線(御殿場ルート) 規制なし

規制期間中は、各五合目へのアクセスはシャトルバスなどの公共交通機関を利用することになります。バスの本数や運行時間は今後発表される予定です。

山小屋情報と予約方法

富士登山では、特に山頂ご来光を目指す場合、山小屋での宿泊が推奨されます。また、2025年からは夜間の入山規制があるため、山小屋宿泊の重要性がさらに高まっています。

山小屋予約のポイント

  • 予約開始時期: 例年4月頃から予約受付開始(山小屋によって異なる)
  • 予約方法: 各山小屋の公式サイトまたは電話
  • 料金目安: 1泊2食付きで8,000円〜11,000円程度
  • 施設: 基本的に相部屋、トイレはチップ制(200〜300円)
  • キャンセル: キャンセルポリシーを必ず確認(直前キャンセルは全額負担の場合も)

予約のコツ

  • 人気の山小屋は予約開始と同時に埋まることも多いため、早めの予約を
  • 週末や祝日、お盆期間は特に混雑するため、平日の利用がおすすめ
  • 登頂計画に合わせて適切な標高の山小屋を選択(7合目、8合目など)
  • 山小屋は事前予約が必須で、当日の飛び込み宿泊は原則不可

持ち物と装備

富士山は標高3,776mの高山であり、天候が急変することもあります。適切な装備が安全登山の鍵となります。

必須アイテム

  • 登山靴: 足首をしっかりサポートするトレッキングシューズ
  • 防寒着: フリースやダウンジャケット(山頂は気温が低い)
  • 雨具: 上下セパレートタイプの防水レインウェア
  • ヘッドライト: 予備電池も忘れずに
  • 水分: 2リットル以上(山小屋で補充可能だが高額)
  • 行動食: エネルギー補給できる軽食
  • 現金: 山小屋や山頂での支払い用(電子決済対応していない場所も)
  • 携帯トイレ: 緊急時用
  • 帽子・手袋: 日焼け防止と防寒用
  • サングラス: 強い紫外線対策
  • 保険証: コピーでも可
  • モバイルバッテリー: スマートフォンの充電用

あると便利なアイテム

  • トレッキングポール(下りで膝の負担を軽減)
  • 高度計付き腕時計
  • 使い捨てカイロ
  • 救急セット(絆創膏、痛み止め等)
  • 酔い止め薬(高山病対策)

安全対策とリスク情報

富士登山では以下のリスクに注意が必要です:

高山病

  • 症状: 頭痛、吐き気、めまい、息切れ、倦怠感
  • 対策:
    • こまめな休憩と水分補給
    • 十分な時間をかけて登る(急激な高度上昇を避ける)
    • 症状が出たら無理せず下山

急な天候変化

  • リスク: 突然の雷雨、強風、気温低下
  • 対策:
    • 事前の天気予報チェック
    • 防水・防風の装備
    • 危険と判断したら早めに下山・避難

その他の注意点

  • 落石: 上を見ながら歩く、ヘルメット着用も検討
  • 道迷い: 特に霧の発生時は視界不良になるため、ルートを外れない
  • 疲労: 自分の体力に合わせたペース配分
  • 飲酒: 高所での飲酒は高山病のリスクを高める
  • ゴミ: 全て持ち帰る(富士山はゴミ箱のない山)

まとめ

2025年の富士登山は、新たな入山料システムや夜間規制の導入など、大きな変更が予定されています。これらの変更は富士山の環境保全と登山者の安全確保を目的としたものです。

登山を計画する際は:

  1. 事前に最新情報を確認する
  2. 十分な準備と装備を整える
  3. 山小屋は早めに予約する
  4. 体力に合わせた無理のない計画を立てる
  5. 天候や体調に応じて柔軟に計画を変更する勇気を持つ

富士山は日本の象徴であり、世界に誇る美しい山です。適切な準備と心構えで、安全で思い出に残る富士登山を楽しんでください。

より詳細な情報は、富士登山オフィシャルサイトで随時更新されますので、登山前には必ず最新情報をご確認ください。


※本記事は2025年4月時点の情報に基づいています。実際の開山日や規制内容は天候や状況により変更される場合がありますので、登山前に必ず公式情報をご確認ください。

安全な富士登山と、世界遺産富士山の保全にご協力をお願いいたします。

 

ABOUT ME
富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ