お勉強

登山靴の選び方:足元から快適登山!初心者向け完全ガイド

「えっ、スニーカーじゃダメなの…?」

初めて登山に挑戦しようと思ったとき、誰もが一度はそう思うはず。でも、ちょっと待ってください!普段履きのスニーカーで山に挑むのは、まるで裸足でアスファルトを走るようなもの(少し大げさですが(笑))。足は悲鳴を上げ、疲労困憊、最悪の場合は怪我につながることも…。

前回の記事では、体を守る登山ウェアの選び方について解説しました。今回は、あなたの足元を支え、快適な登山を約束する「登山靴」の選び方について、初心者でも分かりやすく徹底解説します!「登山靴なんてどれも同じじゃないの?」と思っているあなた、この記事を読めば、まるで魔法のように自分にぴったりの一足が見つかるはず!さあ、冒険の第一歩を踏み出しましょう!

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なぜ登山靴が重要なのか?

登山道は、舗装された道とは異なり、岩場や砂利道、ぬかるみなど、様々な地形が存在します。普通の靴では、足首を保護できなかったり、滑りやすかったり、すぐに疲れてしまったりと、安全に登山を楽しむことができません。登山靴は、これらの問題を解決するために、様々な機能が備わっています。

具体的には、以下のような効果があります。

  • 足首の保護: 足首を固定し、捻挫などの怪我を防止する

  • グリップ力: 滑りやすい場所でも、しっかりと地面を捉え、安全な歩行をサポートする

  • 防水性: 雨や水たまりから足を保護し、冷えを防止する

  • クッション性: 長時間歩行による足への負担を軽減する

  • 耐久性: 登山道の厳しい環境に耐えられるように、丈夫に作られている

登山靴の種類

登山靴は、登る山の種類やレベル、季節などによって、様々な種類があります。初心者の方は、まず自分の登山スタイルに合った靴を選ぶことが大切です。

主な登山靴(それぞれの呼び方については諸説あり)の種類は以下の通りです。

  1. ハイキングブーツ:

    • 特徴:ローカットまたはミドルカットで、軽量で歩きやすい。日帰りハイキングや軽登山に適しています。

    • 用途:整備された登山道、比較的平坦な道

    • レベル:初心者~中級者

  2. トレッキングブーツ:

    • 特徴:ミドルカットで、足首をある程度サポートしてくれる。日帰り~山小屋泊程度の登山に適しています。

    • 用途:岩場や多少の悪路を含む登山道

    • レベル:初心者~中級者

  3. マウンテンブーツ:

    • 特徴:ハイカットで、足首をしっかりサポートしてくれる。重い荷物を背負っての縦走や、岩稜帯などでの登山に適しています。

    • 用途:本格的な登山、岩場、雪山

    • レベル:中級者~上級者

  4. アプローチシューズ:

    • 特徴:岩場へのアプローチに適したシューズ。グリップ力が高く、岩場でも歩きやすい。

    • 用途:岩場へのアプローチ、クライミング

    • レベル:中級者~上級者

  5. 沢登りシューズ:

    • 特徴:水に濡れても滑りにくい特殊なソールを使用。沢登り専用のシューズ。

    • 用途:沢登り

    • レベル:中級者~上級者

登山靴の選び方

初心者の方は、まずハイキングブーツかトレッキングブーツから選ぶのがおすすめです。ここでは、それぞれの選び方について詳しく解説します。

1. サイズ

登山靴のサイズ選びは、非常に重要です。小さすぎると爪先が圧迫されて痛みが生じ、大きすぎると靴の中で足が遊んでしまい、マメの原因になります。

  • 試し履き: 必ず実際に履いてみましょう。夕方など、足がむくみやすい時間帯に試着するのがおすすめです。

  • 靴下: 登山用の厚手の靴下を履いて試着しましょう。

  • つま先の余裕: つま先に1cm程度の余裕があるのが理想です。

  • かかとのフィット感: かかとが浮かないか、しっかりとフィットしているかを確認しましょう。

  • 斜面での確認: 店内で斜面を模した場所があれば、そこで歩いてみましょう。爪先が当たる場合は、サイズが小さい可能性があります。

2. アッパー素材

アッパー素材は、登山靴の耐久性や防水性、通気性に影響します。

  • : 耐久性、防水性に優れていますが、手入れが必要です。

  • 合成皮革: 革よりも軽量で手入れが簡単です。

  • ナイロン、ポリエステル: 軽量で通気性に優れています。

3. ソール

ソールは、グリップ力やクッション性、耐久性に影響します。

  • ヴィブラムソール: グリップ力、耐久性に優れており、多くの登山靴に採用されています。

  • その他メーカーのソール: 各メーカーが独自のソールを開発しています。

4. 防水性

雨や雪の中を歩くことを考えると、防水性は重要な要素です。

  • ゴアテックス: 防水透湿素材の代表格。雨水の浸入を防ぎつつ、汗を外に逃がします。

  • その他の防水素材: 各メーカーが独自の防水素材を開発しています。

5. くるぶしの高さ(カット)

  • ローカット: 軽くて歩きやすく、普段使いにも適しています。ハイキングブーツに多い形状です。

  • ミドルカット: 足首をある程度サポートしてくれます。トレッキングブーツに多い形状です。

  • ハイカット: 足首をしっかりサポートしてくれます。マウンテンブーツに多い形状です。

6. その他機能

  • つま先保護: つま先部分にプロテクターが付いていると、岩などから足を守ってくれます。

  • ヒールカウンター: かかと部分を保護し、安定性を高めます。

登山靴の手入れ

登山靴は、使用後のお手入れが重要です。汚れを落とし、乾燥させ、必要に応じて防水スプレーなどを塗布しましょう。

  • 汚れ落とし: ブラシなどで泥や汚れを落とします。

  • 乾燥: 風通しの良い場所で陰干しします。直射日光は避けましょう。

  • 防水スプレー: 定期的に防水スプレーを塗布することで、防水効果を維持できます。

  • 保管: 型崩れを防ぐために、新聞紙などを詰めて保管しましょう。

登山靴選びの注意点

  • お店の人に相談: 登山用品店のスタッフに相談すると、自分に合った靴を選ぶことができます。

  • 試し履きは時間をかけて: 少なくとも30分程度は履いて、歩き心地を確かめましょう。

  • インソール: 純正のインソールだけでなく、自分に合ったインソールを選ぶことで、さらに快適になります。

まとめ

登山靴は、安全で快適な登山をするために欠かせないものです。自分の登山スタイルに合った靴を選び、正しい方法で手入れをすることで、長く愛用することができます。

今回の記事が、皆様の登山靴選びの参考になれば幸いです。次回の記事では、登山に必要なその他の装備について解説しますので、お楽しみに!

ABOUT ME
富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ