8月も終わり富士登山のシーズンもまもなく終わりを告げます。
(2022年9月10(土)まで)
2020年に史上初めて夏シーズンの富士山が閉鎖となり2年。
今年は大幅な行動制限なく富士登山ができることとなりました。
私の印象でも多くの人が富士山に来ているなと実感しておりましたが
それでもコロナ禍前の2019年に比べると6割程度にとどまったとのこと。
伸び悩んだ要因としては天候不順や全国的なコロナの急激な拡大などが
あるようですが、もう一つは外国の方々の存在かなと思います。
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富士山に限らずですが、コロナ禍前は日本各地の観光地で多くの外国の方々
を見かける事が多く、富士山においても「ここは日本なのか?」と見紛うばかりに
五合目の登山口や登山道にいらっしゃいました。
確実に日本人の数より多かったですね。
それが今年はほんのわずか。全体の1割くらいというところでしょうか。
そういう意味では、以前のような賑わいが戻るのは外国人観光客受け入れの動向次第ともいえると思います。
ただ、外国人観光客100%受け入れとなったらなったで、日本のコロナ対策の現状では
色々な問題が出てきそう気しますがどうなんでしょう。
そして今年の富士登山では救助要請のニュースが多かったのも印象の一つです。
他の山と違って普段登山はおろか運動もまともにしてないような人達が、
割と気軽な気持ちで登るのでそうなるのも当然と言えば当然ですが、コロナ禍前と比べて登山者が6割程度のわりに救助要請の数はその当時と比較して大差ないようなので実際に多かったのでしょう。
確かに登山道はしっかりと整備されていて山小屋も多くある。
日本アルプスなどの山々に比べれば楽に登れそうと思うのも一理あるとは思いますが、
それでも日本一高い山ですからね。
それも圧倒的。
日本2番目の標高を誇る北岳(3193m)に比べて583mもの標高差。
そのような高山に登ると色々なリスクが考えられるのは普段登山をしていると分かるものですが、そこまで理解が及ばないようですね。
関係各所でも様々な発信をして注意を促しているようですが、結局安易な気持ちで登る人、安易に救助要請する人は
そのような注意喚起は右から左へ受け流すだけでしょうから、今後も富士山においては救助要請や遭難大きく減少することは
ないと思うので、せめて他の登山者や救助者が危険にさらされなければいいなと願うばかりです。
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わたくしは普段、富士山の麓のガイドをしておりますがよく「一生に一度くらいは富士山の頂上へ」という話をします。
ただ、最近は無理に頂上を目指さなくてもいいのではないか?
五合目や麓から望む富士山、富士山の自然、富士山の歴史など富士山を十分に堪能できる、楽しめる場所は数多くあるわけで無理に苦しい思いをして、渋滞する登山道を進みながら頂上を目指す必要って特にないんじゃないかなと思ったりしております。
富士山の標高900mに位置する十里木高原の自宅にて。