お勉強

富士山に関する小話:『富士山大縁起』

「富士山大縁起」は、富士山にまつわる神話や信仰の歴史がぎゅっと詰まった物語集みたいなものです。特に江戸時代に富士講が盛んになったことで、多くの人に知られるようになりました。この縁起では、富士山がどれほど特別な存在なのかを教えてくれます。

富士山に関する小話:『続日本紀』続日本紀とは? 『続日本紀(しょくにほんぎ)』は、日本の古代の歴史書です。奈良時代に編纂され、『日本書紀』に続く国の公式な歴史書として...

「富士山大縁起」の内容

  1. 富士山の誕生
    まず、富士山がどうやってできたかが神話的に語られています。

    • 天と地が分かれたとき、日本の中心に霊気が集まって、それが富士山として現れたんだとか。
    • 富士山は、天と地をつなぐ存在だとされていて、この山を通じて天の力を得られると信じられていたんです。
  2. 浅間大神(あさまのおおかみ)の活躍
    富士山は昔、火山活動が活発だったけど、それを鎮めたのが浅間大神という神様です。

    • 浅間大神は火の神様で、人々の生活を守ってくれる存在。
    • 浅間神社が全国に広がったのは、富士山を神聖な山として崇めた流れからきているんですね。
  3. 修験道と富士山
    昔、富士山は修験道の修行の場としても重要でした。

    • 山を登ること自体が修行で、悟りを開くための道だったんです。
    • 富士山の厳しい自然が、心も体も鍛えるのにぴったりだったみたいですね。
  4. 庶民と富士講
    江戸時代になると、庶民の間で富士講が広まりました。

    • 富士講の人たちは「お山詣り」と言って、富士山に登ることでご利益を得ようとしました。
    • 「富士山大縁起」は、そうした人たちが信仰を深めるきっかけになった本なんです。
  5. 富士山と日本全体の安泰
    富士山は五穀豊穣や国土安泰を象徴する山としても信じられていました。

    • 富士山の恵み(きれいな水や肥沃な土壌)が、周りの生活を支えていると考えられていました。
    • 富士山そのものが、日本全体を守っている存在だと思われていたんですね。



「富士山大縁起」の大切さ

この物語は、富士山がただの山じゃなくて、日本人にとってどれだけ特別な存在かを教えてくれます。

  • 自然とのつながり
    富士山を通じて、大自然の力を感じ、感謝する気持ちが生まれました。
  • 庶民の信仰心
    富士山を信仰することで、日々の生活に安心や心の支えを得る人たちがたくさんいたんす。



今も「富士山大縁起」は、富士山を知るうえでとても大切な資料です。もしもっと詳しく知りたかったら、浅間大社や富士講の本を読んでみると面白いですよ。

以下この記事に関するおすすめ本です。

古地図で楽しむ富士山

 

ABOUT ME
富士山ガイド竹沢
静岡県裾野市在住。 富士山に暮らす富士山ガイド 富士山エコネット認定 エコツアーガイド 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイドステージⅡ